19歳のジェイはある男から“それ”をうつされ、その日以降、他の人には見えないはずのものが見え始める。動きはゆっくりとしているが、確実に自分を目がけて歩いてくる“それ”に捕まると確実に死が待ちうけるという。しかも“それ”は時と場所を選ばずに襲ってくるうえ、姿を様々に変化させてくるのだ。いつ襲ってくるか分からない恐怖と常に戦い続けながらジェイは果たして“それ”から逃げ切ることができるのか!?誰も体験したことのない<超・新感覚>の恐怖がずっとあなたに憑いてくる―。
あまりの恐さと面白さから話題が話題を呼び全米では急遽拡大公開となり、ボックスオフィスTOP10に3週にわたりランクイン!辛口批評家サイト「Rotten Tomatoes」では驚異の96%フレッシュをキープし続け、各メディア・評論家からも大絶賛!ホラー映画としては異例ともいえるほど映画祭で受賞&ノミネートを繰り返した必見の話題作。あのクエンティン・タランティーノ監督も「とにかく恐い!こんな設定のホラーは観たことがない!」と太鼓判!!
主人公ジェイを演じるはアダム・ウィンガード監督作「ザ・ゲスト」で客人<ゲスト>の正体に気づき奮闘する長女を演じ、印象的な演技を見せたマイカ・モンロー。そして本作のメガホンをとるのは青春群像劇「アメリカン・スリープオーバー」で性と自我に目覚めるティーンたちを絶妙なタッチで描いたデヴィッド・ロバート・ミッチェル。ティーンのキャラクターがもつ独特の空気感を前作そのままに、監督が影響を受けた80年代ホラー映画へのオマージュを織り交ぜ、全く新しい青春ホラームービーがここに誕生した!!

ある少女が恐怖におののきながら逃げ回っている。周囲の人からは一体何に怯えているのか分からない。少女は車に乗り込み、不安の表情で海岸まで走らせる。夜の海岸で両親に電話をする少女。泣きながら何かを後悔している。車のライトはつけたまま、相変わらず何かに怯えている。夜が明けると少女は無残な姿で死んでいた。
ジェイ(マイカ・モンロー)は好意を寄せる男の子ヒュー(ジェイク・ウィアリー)とデートをし、映画館の行列で暇つぶしに「誰になり替わりたいかゲーム」をしている。お互い周囲にいる人の誰になり替わりたいかを当てる他愛のないゲームだ。ヒューが当てる番になり、劇場の入り口に立っている黄色い服の女性を指さしていると言うのだが、ジェイにはそこに誰がいるのか全く見えなかった。途端にヒューは具合が悪くなったと映画館から出てしまう。ジェイはそんなヒューを不思議に思うも、遂に一夜をともにすることに。しかし、事が終わるとヒューが突然、睡眠薬を染み込ませた布でジェイを気絶させる。
意識を取り戻したジェイは廃墟にいた。下着のまま、イスに手脚を縛り付けられた姿で。ヒューはそこでジェイに話し始める。「あるモノがつけてくる。俺が感染した“それ”をさっき車の中で君にうつした。“それ”は時には知人に、時にはまったく知らない人に姿を変える。いろんな人間に見えるが、実態は1つだ。今から起きることをよく見ているんだ。」その直後、遠くから裸の女性がゆっくりと近づいてくるのが見える。ジェイは“それ”に殺される前に誰かにうつせ、と命令され、家の前に置き去りにされる。
その日からジェイだけに“それ”が見えるようになる。あるときは学校の廊下に老婆の姿で現れ、またある時は家の中に見たこともない大男の姿で現れ、またあるときは友人の姿で現れ、ゆっくりと近づいてくる。限りなく人間に近い姿で一直線に歩いて迫ってくる“それ”は近くにくるまで識別できない。
“それ”はゆっくりと歩いてくる。“それ”は人にうつすことができる。“それ”はうつされた者にだけにだけしか見えない。“それ”は様々な人間の姿になり変わる。 “それ”はうつした相手が死んだら自分に戻ってくる。そして、“それ”に捕まったら必ず死が待っている。
果たしてジェイは、いつ、どこで現れるか分からない“それ”の恐怖から逃げきることができるのかー。

ザック・エフロン、デニス・クエイドと共演した『チェイス・ザ・ドリーム』(12/未)で脚光を浴びる。この作品に続き、彼女はジェイソン・ライトマン監督の『とらわれて夏』 (13)で、ジョシュ・ブローリン、ケイト・ウィンスレットと共演。その後アンノウン・スリラー『ザ・ゲスト』(14)での演技が評価される。現在撮影中の、ソニー・ピクチャーズ製作で期待度の高いSF映画『The Fifth Wave(原題)』(16)で、クロエ・グレース・モレッツ、リーヴ・シュレイバーと共演。さらにはローランド・エメリッヒ監督作『インディペンデンス・デイ』の続編『インディペンデンス・デイ:リサージェンス』(16)にも出演しており、今後の活躍に目が離せない女優となっている。役者の才能が開花しつつあるのに加え、女性カイトボート選手としても世界トップレベルの選手である。彼女は2009年から国際大会に出場しており、2012年のレッド・ブル 国際ビッグエアスタイル選手権で2位の成績を納めている。
1992年9月28日、イギリス・ロンドン生まれ。
若い頃から数々の演劇の授業を受けてきており、トロントの演劇教師の勧めを受け、プロとして役者のキャリアを積む事を決意。ショウタイムのTVシリーズ「ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ」(09〜11)でトニー・コレット、ジョン・コーベットと共演。その後、アニメ「ファミリー・ガイ」(07,13)、「リスナー 心を読む青い瞳」(09)等の番組で数多くのゲスト出演を果たす。ほか映画出演作には、ブリー・ラーソンと共演した『Just Peck(原題)』(03/未)、他にジェームズ・ワン監督作『デッド・サイレンス』(07)、『ROCKER 40歳のロック☆デビュー』(08/未)、『The Egg Factory(原題)』(08/未)がある。またアンナ・ボーデン、ライアン・フレック監督・脚本の『なんだかおかしな物語』(10/未)で、ザック・ガリフィアナキス、エマ・ロバーツらと共演している。
コスタリカ共和国生まれ。
ラリー・フェセンデン監督のホラー映画『Beneath(原題)』(13/未)で主演を務め長編映画デビュー。その後ジェーン・メンデルソーン原作のベストセラーティーン小説の映画化で、ヒラリー・ブロファーが監督した『Innocence(原題)』(14/未)に出演。ハーシュ役を演じ、ライナス・ローチ、ペリーリーヴス、ソフィー・カーティス、グラハム・フィリップスと共演した。リン・シェルトン監督の『Laggies(原題)』(14/未)では、サム・ロックウェル、クロエ・グレース・モレッツ、キーラ・ナイトレイと共演。TVの世界でも「エージェント・オブ・シールド」(14)や「リベンジ」(14)でゲスト出演を果たしている。

1990年2月14日、アメリカ・ニュージャージー州生まれ。
女優として活躍する母と、役者兼監督の父の元で育った。10代初頭の頃、彼の母が出演していた人気メロドラマ番組で、CBSで放映されていた世界一長寿のドラマとされる「ガイディング・ライト」(37~09)で役者デビュー。NBCの「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」(04)、「LAW & ORDER:犯罪心理捜査班」(05)といった人気番組でゲスト出演を果たす。トライベッカ映画祭で初上映されたジョーダン・ルービン監督のホラーパロディー『ゾンビーバー』(14)に出演。他の主な出演映画には、ブレット・サイモン監督の『処刑 教室』(08)、カーレ・アンドリュース監督の『パニック・スカイ』(10/未)がある。
1989年5月17日、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。
HBO製作「ガールズ/GIRLS」(13)での演技で脚光を浴びる。その後、長編映画ではフランク・ホエーリー監督の『Like Sunday, Like Rain(原題)』(14/未)でレイトン・ミースターと共演し、マーク・ローレンス監督の『Re:LIFE~リライライフ~』(14)ではヒュー・グラントと共演する。さらにネットフリックス製作『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』に出演している。2016年にはジョディ・フォスター監督作『Money Monster(原題)』が待機する。
1997年1月13日、アメリカ・カリフォルニア州生まれ。
2010年のトライベッカ映画祭でプレミア上映された、『Spork』(10)で初めて銀幕デビュー。それ以来15本を超えるCMに出演する新進女優。2016年にはイモージェン・プーツと共演する。今後の待機作に『Conner4Real(原題)』(16)がある。


1974年、アメリカ・ミシガン州デトロイト生まれ。
監督・脚本を務めた映画デビュー作『アメリカン・スリープオーバー』(10)はその年のサウス・バイ・サウス・ウェストでプレミア上映され、審査員特別賞を受賞した。また、本作はカンヌ映画祭で批評家週間の部門において全世界から選ばれた7作品に入り、さらに北米からは唯一選ばれた作品としてワールド・プレミアを行った。その他にはフランスのドービル・アメリカ映画祭にて審査員賞を、ミュンヘン映画祭にてアメリカン・インディー・ニューカマー賞を受賞している。熱狂的に評論家たちに評価され「エバート・プレゼンツ・アット・ザ・ムーヴィーズ」でその年のトップ5作品に入った。『イット・フォローズ』は長編2作目にして様々な映画祭で上映され、受賞を果たした。その類稀なる才能が注目を集めている。
音楽一家に育つ。有名なインターローチェン・センター・オブ・アートで映画制作と写真に興味を持ち、フロリダ州立大学で写真を学ぶ。ドン・コスカレラの『John Dies at the End(原題)』(12/未)、マイク・オットの『Pearblossom Hwy』(12/未)、ダスティン・ガイ・デファ監督の「バッド・フィーバー」(12/未)、『Lake Los Angeles』(14/未)、を撮影している。
『アメリカン・スリープオーバー』(10)、『Something Real and Good』(13/未)と『This Is Martin Bonner』(13/未)、『ディオールと私』(14)がある。最近はBJ・パルムット監督のドキュメンタリー『Havana Motor Club』(15/未)の編集を担当した。
「Disasterpeace」という名前で多様なスタイルの40枚のアルバムを制作しているアーティスト。長年に渡りゲーム・ミュージックを作曲していたが『イット・フォローズ』で初めて映画音楽を手掛けた。
ポルシェ、シボレー、クライスラー、コカ・コーラなど数多くのCM制作と、アメリカ、海外の映画とテレビ番組の美術を担当している。代表作はジェイソン・ステイサム、クライブ・オーウェン、ロバート・デニーロの『キラー・エリート』(11)のオーストラリア、英国、ヨルダンにわたるロケーションの美術総括をした。ショート・フィルム部門で2度アカデミー賞にノミネートされている。

この映画の設定はオリジナリティに溢れていますね。どのように考え付いたのですか?
子供時代の悪夢がきっかけなんだ。10歳頃に何度も見た夢だよ。何かが追いかけてくる夢を見た人は大勢いると思う。僕の悪夢の中では、それはゆっくりだけど、とにかくしつこいんだ。僕は学校の遊び場にいて、普通の子が僕の方に近づいてくるのを見ている。でもどういうわけか僕の夢の中では、“それ”こそが恐ろしい存在なんだ。僕は走って逃げる。丸々1ブロック走ってから、立ち止まって待つんだ。しばらくすると、遠くで、その少年が角を曲がり、僕をゆっくりと追い掛けてくるのが見える。“それ”は誰にも似ていない。いつも姿・形が違った。もっとあとになって、そんな悪夢を見なくなってから、この夢を映画にしたら面白いと思ったのがきっかけだよ。
脚本を書き始めてからの過程を少し聞かせて下さい。
脚本は素早く書き上げることができた。この映画は驚くほど早くまとまったんだ。友人の一人がプロデューサーたちを紹介してくれて、約1年ぐらいかな。早い段階で僕は撮影監督と一緒にビジュアルスタイルについて取り掛かった。撮影が始まる前に、僕たちはこの映画の“声”を見つけたと感じていたんだ。
独特の映像美が一番目を引く要素になっています。あなたが影響を受けた作品について聞かせて下さい。
あり過ぎて言えないな。ジョン・カーペンター監督作品、たくさんのホラー映画。でももっとたくさんある。『パリ、テキサス』(84)は何度も観たよ。『黒い罠』(58)も、『ローズマリーの赤ちゃん』(68)も、『シャイニング』(80)も、もちろん50年代と70年代の『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』(56・未)と『SF/ボディ・スナッチャー』(78)の両方もね。いくつかのクローネンバーグ監督作品、『ブルーベルベット』(86)、『大アマゾンの半漁人』(54)。それに、トッド・ハイドやグレゴリー・クルードソンのいくつかのスチール写真にもインスピレーションを受けた。とても素晴らしくて刺激的だよ。
カメラのレンズを通してどのようなことを伝えたいと思いましたか?
僕たちにとって大切だったのは、全てを伝えない過ぎないことだった。僕の初めての映画には、もっと主観的なカメラワークがあった。この映画はもっと客観的にしたかった。カメラが何を見ているのか、その焦点を観客にわからないようにする。そのために、カメラを少し遠くに離した。そうすることで、もし何か危険なものが近づいてきていたとしても、僕たちが必ずしも気づくとは限らないよね。僕たちは、恐怖の存在をはっきり示すのではなく、観客にそれを気付かせることによって、不安になる感覚を作り出そうとした。だから、どのシーンでもそこに何かいるとはっきりわかるわけではないんだ。もちろん、そのうちのいくつかはこの映画にはっきりと出てくるからちゃんと説明できるけれど、そのほかのシーンを恐怖として捉えるかは、個人的な感覚が頼りになる。僕はこれこそがリアルだという世界を作るのは好きじゃない。それに、この映画の時代設定は昔を描いているわけでも今を描いているわけでもない。多くのものに親近感や、現代的な切れ味をもたせたけれど、僕たちは少しだけ時間枠から外れたところにいたかったんだ。
本作は『アメリカン・スリープオーバー』(10)を作った人の手による映画であり、それとは正反対な内容です。前作からのギャップについてはどう思われてますか?
僕の頭の中ではそこまでかけ離れたものではなかったんだ。僕はホラー映画が好きだ。特に古典ホラー映画がね。それに僕はユニークな映画を作りたいと思っているんだ。だから『アメリカン・スリープオーバー』の青春トーンを取り入れ、キャラクターの年齢を少しだけ上げて、彼らを恐ろしい状況に置いてみて、一体どんな反応を示すのか見てみるのは面白いと思った。要するに『アメリカン・スリープオーバー』のキャラクターに感じていた純粋さはそのままにして、僕が大切に思うキャラクターたちをホラーの中で描きたいと思ったんだ。
明らかに、映画の中にホラー的な要素を読み取る方法はたくさんあります。この映画では性が大きな役割を果たしていると思いますか?
僕がそのことを説明しようとすればするほど、映画からマジックが消えていくように思う。でも、人生のある時点で、性を恐ろしいと思うような時期があると思うんだ。人の人生には得体の知れないあらゆる不安が押し寄せてくる時がある。それを、別のレベルで表現してみるのも面白いと感じたとだけ伝えておくよ。
マイカ・モンローをキャスティングした理由について聞かせて下さい。
単純だよ。この役のセリフを読んだ彼女が素晴らしかったからだ。彼女には、僕が脚本に書いたものをはるかに超える脆さがあった。彼女が主人公なのは明らかだった。ぴったりの俳優を見つけることは、もちろん、とても重要だ。今回のキャスティングにはとても満足しているよ。全員、素晴らしい仕事をしていると思う。